新型シエンタを購入した理由5つ。比較検討した車も公開しちゃいます!

購入理由
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新型シエンタを購入決意したのは2022年の9月ですが、その半年くらい前から増車を検討していました。子供が免許を取ったということと、ツレが当時乗っていたフィットが運転しにくそうだったので、見切りの良いコンパクトカーを探していて、当初は軽自動車を中心にもう1台車を増やすことを考えて、あれやこれや考えていました。

ところが、新型シエンタが発表され、詳細を見ていくと、あ、これなら2台持ちではなく1台持ちでいいかも!と感じ、フィットe:HEVから新型シエンタハイブリッドに乗り換えることになりました。

購入理由その1:全体のフォルムが二重丸

だいたい車を選ぶときは、どこか妥協するところがあります。新型シエンタは妥協することが非常に少ないと言うところが、購入した理由になります。

Zgrade front view

購入に至った理由その1は、まずパッと目に入る見た目です。重要ですよね。そうです、見た目に一目惚れしてしまいました。

先代の2台目シエンタはスポーティでスポーツシューズをイメージさせるデザインでした。そこからガラリと変わって、ファンカーゴ(トヨタで1999年8月-2005年10月に販売)をイメージしつつ、癒し系の動物のようなデザインに心を鷲掴みにされました。シャープでスポーティなデザインも良いですが、自分だけが乗るわけではないので、みんなに愛されるフェイスは好感が持てます。

そもそもイカツイ顔やギラギラした車は好きではないので、カスタム系の車は避けてきました。
今まで所有した車ではBMWミニやホンダモビリオなど、癒し系のデザインの車を保有してきましたが、新型シエンタの癒し度は過去最高ですね。
一時はシトロエンのC3やC3エアクロスも購入候補に上がったこともありました。そう、新型シエンタはどことなく、このシトロエンC3やベルランゴ、フィアットのPandaのようなデザインで、どこかフランスやイタリア風味を感じます。

その外観は、正面から見ると幅1695mm、高さ1695mmと正方形で四隅に張り出しているのですが、角を丸めてラウンド形状としているところがの特徴的で、尖ったところがなくシカクマルコンセプトによるフォルムをうまく実現しています。

顔つきはペットのようで親近感があり、よき相棒感を醸し出しています

新型シエンタサイドビュー

あと、要所要所に配した無塗装ブラックのアクセントモールがアウトドア感を出していて、これまたカッコいいです。
アクセントになるものがあると、デザインが単調になりませんし、ちょっとぶつけたりするくらいは問題なさそうですし、擦ったりしてもモールの交換だけで済みそうで実用的でもあります。

残念なのはリアビューで、アクセントモールはサイドにしかなく、リアの下半分がデザインが単調でのっぺりとした印象になっているところです。オプションでバックドアアクセントモールを装着することはできますが、個人的にはちょっと後付け感があってイマイチです。

シエンタ ボディカラー

ここまできて肝心なことを書き忘れてましたが、この外観デザインをさらに印象を良くしているのがボディカラーです。白とか黒、グレーは標準的ですが、それ以外のベージュ、アーバンカーキ、グレイッシュブルー、スカーレットメタリックについては、パキッとした色ではなく、ちょっと地味めくすみカラーというところが大きなポイントです。

ズバリ車のキャラクターにマッチしていて、この色があったからこそ新型シエンタの購入を決定付けたと言っても過言ではありません。本当に癒されます。

購入理由その2:コンパクトカーでありミニバンであり

続いて購入に至った理由その2は、ミニバンでありながら、コンパクトカーとしても十分通用するサイズ感です。

これは実際に運転してみるとわかるのですが、ミニバンであるため目線の位置は高めに設定されていて前方の見通しがよく、フロントウィンドウの傾斜も適切で、停止線で止まった時に信号がきちんと上方に見えて視界良好です。

ですがノア・ヴォクなどのミニバンと比べると全高が低く、重心が高くなり過ぎないので、カーブとかでもヨロッとすることが少なく、コンパクトカーとほぼ同じような運転感覚で曲がることができます。

シエンタ コンパクト

また、ボンネット形状もフロントライト付近がふくらんでいて角が掴みやすいようになっていますし、サイドや後方はガラスエリアが広いので死角が少なく、パノラミックビューモニターを装着していれば鬼に金棒、車両感覚も掴みやすく、まさにコンパクトカーの如く、いや下手なコンパクトカーよりも優れています。

ラゲージフロア

加えて、ミニバンであるがゆえ荷室の広さは抜群ですし、7人乗りであればセカンドシート下にサードシートが収納できてしまうので、跳ね上げ式シートのように荷室を犠牲にすることがないのは素晴らしいです。
自分はキャンプをやるわけではないですが、4人乗ってお泊まりの荷物満載で旅行に行き、お土産をいっぱい買っても余りあるほどの広大なスペースです。

リアドアは当然ながらスライドドアで、Zグレードなら左右パワースライド&ハンズフリーモード付きでこの上なく便利ですし、乗り込む時のステップ高さも33cmと低く開口部の高さも地面から153cmと高めになっていて、これなら子供から背の高い大人や足腰の悪い老人までスムーズに乗り降りできます。

ハンズフリーのパワースライドドアは、買い物の時に両手に荷物持ってドアを開けたい時は本当に便利です。欲を言えば、リアハッチもパワータイプを採用して欲しかったところですが、残念ながら現状はオプション設定もありません。

購入理由その3:ミニバンらしからぬ走行性能と運転感覚

購入に至った理由その3は、ミニバンらしからぬ走行性能と運転感覚です。ミニバンのくせに、走る、曲がる、止まるの基本性能が非常に優れています。

最初に試乗して感じたのは、乗り心地の良さと走行安定性が両立しているというところです。
乗り心地が良いといってもフワフワし過ぎず、安定感という意味では前後、左右の揺れがよく抑えられていて、加速時やカーブでの車体の傾きが少なく、粘り強くしっかりした足回りと車体の高い剛性感を持っていることが分かりました。

これは、TNGAの高剛性ボディと高減衰接着剤を採用したことが効いています。それと、ガソリン車には試乗していないのですが、ハイブリッド車には道路の凹凸に応じて車体の揺れを抑制する「バネ上制振制御」も入っていて、前後方向のピンチングに対してモーター出力を調整して抑えているということで、その効果もかなり出ているようで、滑らかでフラットな乗り心地を実現しています。

とはいえ、ミニバンの形状に起因するのですが、大きな段差を超えた時などは、リア周りがちょっとばたつく感じは仕方ないと言ったところでしょうか。

シートの硬さも硬過ぎず、タイヤの扁平率も65ということから、乗り心地に貢献しているのではないでしょうか。運転時の疲れ度合いについても優れていて、街乗りでも、高速道路を使った長距離移動でも疲れが非常に少ないです。

65扁平タイヤ

あとステアリングフィールがすこぶる良く、作感は軽めでインフォメーションは少なめですが、スムーズかつ上質なステアリングに驚きました。

ステアリングホイール

続いて動力性能については、ハイブリッド車はモーターアシストの力強さがあり、絶対的なパワー感よりも後押ししてくれるようなトルク感が感じられ、高速道路などでの合流加速や追い越し加速が非常にスムーズかつ楽にでき、制限速度内での加速ではストレスを全く感じないです。

車両重量も1350kgとコンパクトカー並みなので、ノア・ヴォクのようなサイズのミニバンのもっさりとした加速とは違い、キビキビとした加減速が心地よいです。

購入理由その4:最新が最強な先進予防安全機能

購入に至った理由その4は、最新の予防安全パッケージToyota Safety Senseです。最新が最強と言える至れり尽くせりの予防安全機能が標準搭載されています。

まず、よくその恩恵を受けるであろう、停止補助機能付きのレーダークルーズコントロールとレーントレーシングアシストです。
レーダークルーズコントロールは前車に追従して適切な距離を保ちながらスピードコントロールを行うのですが、そのスムーズさといったら、忖度なく運転の上手い人の部類に入るくらいの速度調整加減です。車間距離も好みに合わせて4段階で設定できますし、加速や減速の度合いも3段階で設定できるので、自分の運転感覚に近づけることができます。
停止保持機能が付いてますので、渋滞時のストレスも大きく軽減してくれますし、推奨はしませんが一般道では前車がいれば信号待ちでブレーキを踏まずに自動停止後、オートブレーキホールド的な使い方もできてしまいます。

さらにカーブでは速度抑制機能によって、割ときつめのカーブでも速度を落としてくれるので、安心感があります。また、レーントレーシングアシストでは車線の中央を走行するようにステアリング操作をアシストしてくれるのですが、これまた車線のど真ん中をふらつくことなく、ビシッと中央を保持してくれるので、もしもの時も安心感があります。

新型シエンタの前車であるフィットe:HEVも同じ機能がありましたが、自分の運転感覚とは合わなかったですし、設定も柔軟性がなかったので、使いにくかったです。トヨタ車の最新は最強だな、と感じた次第です。

夜間に非常に有効なのが、Zグレードに標準装備のアダプティブハイビームです。
先行車や対向車に光が当たる部分だけ自動的にハイビームの一部を遮光することで、ハイビームの恩恵を受けることができるので、夜間の走行が非常に楽になります。アダプティブハイビームは、対向車から眩しいためにパッシングされたりすることもあるようですが、自分はまだ一度もパッシングされたことがないので、常にオートモードにしています。

あと良いと感じたのは、余計なお世話的な機能のプロアクティブドライビングアシスト(PDA)で、先行車やカーブが近づくと減速支援をしてくれるので、普段は余計なお世話に感じますが、うっかりよそ見をしてしまったり、知らない道で速度が出過ぎていたりした時には、先読みして減速してくれますので、非常にありがたい機能です。
納車時はオフになっているので、個人的には絶対オンにしたい機能です。

それ以外にも、ロードサインアシストという機能では、最高速度、進入禁止、赤信号などを認識し、表示やブザーで警告してくれるようになっています。こちらも、うっかりしていたり、ぼーっとしていたりした時には非常に安心できる機能です。
警告表示はするけど、ブザーは鳴らさないとか、設定も柔軟にできて、痒い所に手が届くようになっています。

その他、レーンディパーチャーアラート(優しい制御で好印象)、プリクラッシュセーフティ、発進遅れ告知機能や、他車ではオプションになりがちなドライバー異常時対応システムやブラインドスポットモニターも標準装備されています。

その分価格設定は高めではありますが、安全はお金で買う時代になりつつあるので、何かあってから後悔するよりも、お金を払ってこういった予防安全機能を使いつつ、自身も安全運転を心がけることで、事故が限りなくゼロになったらいいなと切に願います。

購入理由その5:おうち感覚のインテリア

購入に至った理由その5は、おうち感覚のインテリアです。

インテリアデザイン

今まで興味のあったトヨタ車は、残念ながら安っぽい内装にがっかりしてしまい、購入意欲を大きく減衰させてしまっていたので、自動車免許を取得してから20年以上経過していますが、内装だけが理由ではありませんがトヨタ車を購入したことがありませんでした。

ところが、この新型シエンタは高価な素材を使っているわけではなく、決して高見えするわけではないのですが、インテリアのデザインや素材の使い方が色使いが非常にうまく、まさに、リビングみたいにくつろげる、使い心地のいい空間、を実現しています。

Zグレードでは特に、シート温かみのあるデザインで、素材はざっくりとした質感で触り心地が良く(座り心地も良いです)、またシートと同素材のファブリックをインストルメントパネルやドアアームレストに貼り付けたり、インテリアのカラーがブラック、カーキ、フロマージュの3色から選べたり、カップホルダーにワンポイントで色を変えたりと、随所に刺さる部分があり、自分にとってはどストライクでした。フランス車のシトロエンやイタリア車のフィアットとか、安い素材でもおしゃれで実用的なインテリアを実現してますので、方向としては同じコンセプトなのではないでしょうか。

良いところはどんどん真似して取り込んでいってほしいですね。

インテリアは外観以上に重要なポイントだと言えます。外観は運転中は見えないですが、インテリアは運転中、常に見えてます。ですので、このインテリアの質感なりデザインなりがお気に入りだと、運転中は気分が上がるというか、運転が楽しくなるというか、そういう気持ちが良い感じになります。

逆にひどいインテリアだと、気分も上がらないですし、運転も楽しくない、極端ですが気が滅入ってくる感じでしょうか。まあ、そのくらい自分の中では重要なのではないかと。

弱点はある?

そんな新型シエンタですが、弱点はいくつかあります。

うーん残念

詳しくは別記事で投稿していますが、電動パーキングブレーキ非採用(慣れれば問題なし)、給油口の蓋がプッシュオープン式じゃない(ガソリン入れる回数少ないから許せる)、ルームランプ等いくつかはまだ豆球(社外品交換で安上がり)、リアシートのセンターアームレストなし(要改善)、5人乗りのリアシートがスライドできない(要改善)、等々細かい点がいくつかあります。これくらいは我慢したいところですが、マイナーチェンジ等で改善を期待したいですね。

新型シエンタの欠点については、こちらに詳しく投稿しています。

購入時に比較した車たち

最初は2台持ちを考え、軽自動車を検討していて、ホンダN-BOX(良い車だけどモデル末期)、N-ONE(良い車だけど高め)、日産サクラ(補助金と野行きの関係で注文のタイミング難)、ダイハツムーヴキャンバス(ちょっとデザインが甘過ぎ?)、スズキハスラー(デザイン以外は可もなく不可もなく)の中から候補を絞り込もうとしていました。

ですが、どの車も決め手にかけて悩んでいいて、ちょっとコンパクトカーまで調査してみようかとなり、外観と乗り味の好み優先で、日産オーラ、トヨタヤリスクロス、スバルXV、ルノーカングー、シトロエンベルランゴ、プジョーリフター、MINI CLUBMAN、VW T-CROSS等、情報収集し始めてしまいました。

結局、フィットe:HEVよりも取り回しが良く、ってところが重要だったので、どんどん大きくなる上記の車たちは残念ながら対象外ということに。サイズ感だけでいうと軽自動車かトヨタヤリス、アクア、ライズ、日産ノート、ホンダフィット、フリード、マツダ2、フィアット500、ルノートゥインゴ、MINI 5 DOORあたりになりますが、ヤリス、アクア、ノートは外観が好みでなく、ライズは安全装備に不安があり、マツダ2とフリードはモデル末期、500とトゥインゴはガソリン車でハイオク仕様ということと安全装備に不安あり、MINIはいかんせん高価になり過ぎてしまった、ということで、暗礁に乗り上げていたところに、新型シエンタの発表があり、心を鷲掴みにされたというわけです。

実際に新型シエンタを購入検討される方は、ズバリ競合車種としてホンダフリードを検討されるのではないでしょうか。同じ5ナンバーサイズで5人乗りと7人乗り、ハイブリッド車とガソリン車を用意しているミニバンタイプですから当然なのですが、自分は全く見向きもしませんでした。フリードは2016年9月の発売以来、好調な売れ行きを継続し、何回かマイナーチェンジを経て、今でも月5000台程度売れているのですが、モデル末期ということもあり、デザインであったり、安全性能、走行性能、燃費のどれを見ても古さを感じてしまったので、実は検討すらしていませんでした。今後、何年か乗り続けていくわけですし、今は過渡期で新しい技術がどんどん採用されている状態なので、なるべく新しい技術を取り入れた車種を選ぶ方が賢明です。

さて、今回取り回しの良い車を検討していく中で、トヨタ車以外ではフリード、フィット、ノートくらいで選択肢が少ないなぁと感じました。そんな中、新型シエンタはコンパクトカーからミニバンまでも食ってしまう、幅広い使い方ができる次世代のスタンダードになりうるのではないかと言える、出色の出来と言っても良いのではないでしょうか。

今後はフリードのモデルチェンジも控えていますし、日産もプチミニバンを出してくるという噂もありますし、これからが楽しみなカテゴリーですね。