1月末に納車されてから800kmほど走行し平均燃費は25.8km/lと期待していた通りですが、燃費性能だけでなく、走って納得！と言える新型シエンタです。今まで乗った中で印象に残った点について、納車後のインプレッションということでお届けしていきます。インプレッション第二弾は乗り味、燃費編です。
GA-Bプラットフォーム採用によるフラットで快適な乗り味
新型シエンタはミニバンですが、熟成の進んだGA-Bプラットフォームと高減衰接着剤を使うことにより、ハンドリングと乗り心地のバランスが非常に良いです。従来のミニバンのような段差を超えたときに、ガタンとかバタバタといった挙動はなく、段差を感じさせないような柔らかないなしではなく、タンッとかトンっといった感じで揺れの収束が早いです。
全高は全幅と同じ1695mmなのですが、ハイブリッド車のみに搭載される「ばね上制振制御」が効いていることもあり、ピッチング（加速時やブレーキング時に起こる前後方向の揺れ）や車体の傾きが小さくフラットなのですが、乗り心地が悪化することがないのがすごいところです。
タイヤの扁平率65%なので、タイヤによって上質な乗り心地を得ているのかもしれません。また、5人乗りと7人乗りではサスセッティングが違い7人乗りのほうが固めとの情報もあり、乗り心地では5人乗りのほうが良いのかもしれません。とはいえ、段差の大きいところでは、ミニバンの構造上どうしても後輪のバタつきが出る場合もあります。
ステアリングはかなり軽めですが、しっとりスムーズに動き正確性も高く、ステアを少し切ったら切った分だけ車が反応し不安感は全くないです。自分は重めのステアリングが好みですが、新型シエンタは軽くても質感が良いので満足できるレベルです。
また最小回転半径が5.0mと小回りが効き、駐車時や狭い道でのUターンでは楽々です。ただ、ロックトゥロックの回転数が大きく多く回さないといけないので、ステアリング操作が煩雑になるところが難点です。
ハンドリング：8点
乗り心地：8点
静粛性については、街乗りでゆったり走っているときはハイブリッドゆえ満足です。高速巡行時は速度が上がるにつれ風切り音が大きくなり、少し気になります。
加速時はモーター＋エンジンの駆動となり、エンジンが3気筒であることもありますが、エンジン音の侵入が大きく耳につきます。雨天時はルーフからの音はさほどでもないですが、タイヤハウスからの水はねの音は結構気になります。コストがかけられなかった部分だと考えますが、残念なポイントです。
また、ハイブリッド車ではバッテリーの熱対策で冷却ファンがついているのですが、それがちょうど助手席下にあるようで、熱がこもってくると盛大にファンの音が車内に侵入してきます。
静粛性：7点
パワフルで高燃費なハイブリッド。30km/l超えも余裕!?
購入したハイブリッド仕様は、1.5Lエンジン（91ps, 120N・m）とモーター（80ps, 141N・m）を組み合わせ、総合出力は116psになります。
駆動用バッテリーは新型アクアに採用されたバイポーラ型ではなく、通常のニッケル水素電池が採用されています。コストと納期を考えてこの選択になったのでしょうね。
とはいえ実際の走りはというと、必要十分な走行性能で通常の走行シーンでは不満は全くなし。よりパワーがあれば余裕度が増しアクセルをあまり踏まなくても十分な加速が可能になり、より静かなドライビングが可能なのでしょうけど、コストや燃費、車格を考えるとベストチョイスなのではないでしょうか。
またモードスイッチにより、パワー／ノーマル／エコの切り替えができ、必要に応じて走行シーンによって選べるのも良いですね。普段はエコで十分なので、エコモードを多用しています。
パワートレイン：8点
先代シエンタの100psから116psにアップしているにもかかわらず、燃費はさらに向上しWLTCモードで22.8km/lから28.4km/lと大幅に向上しているのはさすがのトヨタですね。
では実際の燃費はどうかというと、まだ総走行距離が800km程度ですが、一般道メインで街乗り中心のちょこちょこ乗りだと15~20km/l程度、一般道郊外で渋滞がほぼないと30km/l前後、高速メイン（8割）で80km/h巡行だと30km/l、100km/h巡行で25km/l程度といった感じで、平均燃費は今のところ25.8km/lを記録しています。
燃費走行を心がければ30km/l以上は楽に達成できます。エアコンはほぼ使用せず、住んでいる地域では雪も降らず気温もあまり下がりませんので、条件としてはかなり良いほうです。あまり我慢をせずにこのくらいの燃費がでるなんて、すごいなトヨタ！
燃費性能：9点
次回は、納車後インプレッション第三弾 [安全性能、総合満足度編] をお届けします。
